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パースエクスプレスVol.145 2010年2月号

≫ バンクーバー冬季五輪がついに開幕
≫ 足立区民使節団がベルモント市を訪問
≫ 日本写真展が開催


 スポーツ
  バンクーバー冬季五輪がついに開幕
2月12日、第21回オリンピック冬季競技大会がカナダ・バンクーバーで開幕した。世界最高峰の選手達による戦いが連日行なわれる中、オーストラリア、日本両選手団の活躍に期待が高まる。

今大会のオーストラリア選手団は総勢40名。今大会では、前回のトリノ大会で5位入賞を果たしている、スノーボード女子ハーフパイプのTorah Bright選手などにメダル獲得の期待が集まっている。また、西オーストラリア州からは、パース在住のDuncan Pugh選手がボブスレー男子2人乗り、4人乗りの両種目に出場する。トリノ大会でのオーストラリアのメダル獲得数は金1個(男子フリースタイルスキー・モーグル)と銅1個(女子フリースタイルスキー・エアリアル)の計2個。夏季五輪と比べ、冬季五輪ではこれまで思うような結果を残せなかっただけに、今大会の選手団に熱い声援を送りたい。
 また、今大会の日本選手団の中では、女子フィギュアスケートに出場し、五輪初出場の浅田真央選手に注目が集まっている。同選手は、昨年全日本選手権で4連覇を果たし、今年1月末に行なわれた四大陸選手権でも優勝を飾っており、メダル獲得に期待が寄せられている。さらに同競技には、安藤美姫選手や高橋大輔選手など実力派の選手が名を連ねている。また、女子スピードスケートの高木美帆選手は現役中学生で、冬季五輪日本選手史上最年少として出場。スキージャンプの葛西紀明選手や、トリノ大会で活躍した女子カーリングのチーム青森も参加する。2月8日、橋本聖子選手団長が、選手団として1998年の長野冬季五輪に並ぶ、10個のメダル獲得を目指すと発表している。  熱戦の模様は、オーストラリア国内ではCHANNEL NINE(チャンネル9)で連日放送予定。

※放送日時はCHANNEL NINEウェブサイトで
http://channelnine.ninemsn.com.au

 
 社会
  足立区民使節団がベルモント市を訪問
昨年、姉妹都市提携25周年を迎えたベルモント市と東京都足立区。それを記念して、1月14日から4日間、足立区民使節団がベルモント市を訪問した。

今回ベルモント市を訪問したのは、ツアーリーダーを含む足立区観光交流協会のスタッフ6名と区民20名を合わせた総勢26名。同使節団は、4日間の滞在中にスカボロー・ビーチ、キングス・パーク、フリーマントル、パース造幣局、スワン・バレーなど、パースとその近郊の観光地を訪れた。また、2004年にスワン川沿いに開園した足立パークに、姉妹都市提携25周年を記念して記念碑の除幕式も行なわれた。ベルモント市と足立区が共同で設置したこの記念碑には、両市区を象徴する植物の模様などがデザインされ、訪れる人々に両国の関係の重要さを示している。また同使節団は、ベルモント市の主要産業の1つとして160年の歴史を持つ競馬を、アスコット・レース場にて観戦。ドレスアップをし、欧州スタイルの競馬観戦を体験した。今回の訪問の最後には、ベルモント市姉妹都市協会により送別会が行なわれ、両国を象徴する桜とワトルで飾られたケーキが振舞われたほか、日本の尺八の生演奏とともにバーベキューを楽しんだ。
 ベルモント市姉妹都市協会のMadeleine Rennie議長は、「今回のような文化交流は多くの友情を育み、人々の心を更に豊かにしてくれます。今回の訪問に携わった全ての人々が、国際協調における姉妹都市関係の重要性を感じたと思います」と語った。  

情報・写真提供:Belmont Sister City Association


足立パークに建てられた記念碑を囲む足立区民使節団の皆さん

 
 社会
  日本写真展が開催
1月21日、ノースブリッジのGallery Central(ギャラリー・セントラル)で、国際交流基金による海外巡回展『日本の現代写真1970年代から今日まで‐同時代のまなざし』のオープニングセレモニーが行なわれた。

 同写真展は、荒木経惟氏や土田ヒロミ氏などの国際的に著名な日本人写真家が独特な切り口で撮影した、1970年代以降の日本社会の変容を収めた作品を集めた展示会。同時期を人物像と風景の作品で大きく2つに分け、日本の移り変わりを紹介した。すでに国際交流基金によって、ドイツやイタリア、エジプト、インドネシアなどの各都市でも開催されており、今回パースが開催都市となった。
 オープニングセレモニーでは、佐藤虎男在パース日本国総領事が開会の挨拶を述べ、その後プロの写真家のクリス・ハザード氏がゲスト・スピーカーとして講演を行なった。同氏は、「この写真展に展示されている多くの作品は、それぞれの写真家が個性豊かな切り口や手法でメッセージを表現していて、非常に素晴らしいです。抽象的な作品もあり、見る人それぞれで異なる解釈や印象を持つことができます」と語った。また、同写真展に展示された作品の数点を例に挙げ、プロとしての視点から一点一点の魅力を紹介したほか、写真撮影の今後についての自論も語り、訪れた人々は興味深そうに耳を傾けていた。
 同写真展は1月30日まで開かれ、多くの人の関心を集めた。


取材協力:在パース日本国総領事館

写真展のオープニングを宣言する佐藤虎男総領事 セレモニーに訪れた人々に、展示作品の魅力を語るクリス・ハザード氏。