「ナヌムの家」に暮らして −元「慰安婦」との1週間−その2

 元従軍慰安婦の共同生活所・「ナヌムの家」の院長である尼僧の能光(ヌン=グアン)さんから、あらかじめ注意を受けていた。
 「もし、おばあさんたちから昔の話を聞く機会があったとしても、決して他のおばあさんがいる前で、その話題を出さないようにしてください。それぞれ特別な事情があって、今、ここに入っていますから。」
 裵春姫(ペ=チュンヒ)さんは30年間日本に住んでいただけあって、日本語がうまい。テレビの韓国語のニュースを私に解説してくれる。北海道の「雪まつり」が画面に出てくると、嬉しそうにはしゃいだ。


 「ほら見なさい、日本だよ。日本だよ。雪だるまをうまく作ってるねえ。」
 


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