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フォトジャーナリスト宇田有三氏による衝撃ルポ

On The Road by.Yuzo Uda
Vol.171/2012/4

2011年10月号以降、筆者宇田有三氏が長期取材のため休載していた本誌人気連載「On the Road」が、来月号から再び連載開始となります。その再開に際し、今号では筆者「宇田有三」と「On the Road」について紹介します。


撮影:宇田有三
撮影:宇田有三撮影:宇田有三
本誌寄稿の際に届けられた写真の一部。Vol.51 連載シリーズ26 「ラテンアジア」からの報告 ー変わらぬ現実ー(左)、Vol.106 連載シリーズ81「写真に思想と現実を写し込めるのか」(中央)、Vol.116 連載シリーズ91「囚われの身の人びと」(右)


フリー・フォトジャーナリスト宇田有三氏について
1963年神戸生まれ。90年に教職を辞し、「言葉を超えて物事に関わりたい」という思いからフォトジャーナリストを志し、フォトジャーナリズムを学ぶため渡米。「写真という媒体を通せば、日本語にとらわれることなく自分の経験を伝えられる」と信じ、92年に当時紛争地だった中米・エルサルバドルでの取材を皮切りに、フリー・フォトジャーナリストとして活動を開始する。以後、ビルマ(ミャンマー)、ニカラグア、グアテマラ、アメリカ合衆国、カンボジア、韓国、タイ、フィリピンなど世界各地で取材活動を行う。その功績が称えられ、98年に「平和・共同ジャーナリスト基金 奨励賞」、2001年に「視点賞 奨励賞」、2002年に「黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞」、2004年に「国際人権教材アウォード2004」など数々の賞を受賞。「事実を伝えたいという使命が私の背中を押す。事実を記録したいという思いだけで現場に向かう」という思いを原点に、現在も活動を続ける。


本誌への寄稿のきっかけ
「パースに移住し、そこから海外に取材へ行く」というのが夢だった宇田有三氏が、初めてパースを訪れた1998年に本誌へ写真提供をしてくれたことが始まりだった。それから1年半後、本誌編集長によるルポ連載の依頼に快く応じてくれた宇田氏。これがきっかけで、10年以上にも渡る氏と本誌との関係が始まった。


『On the Road』について
本誌2000年3月号(Vol. 26)から、氏の長期取材のための休載を挟みつつも、本誌に10年以上続くルポルタージュ。毎号、世界各地で氏が、その土地の事情や出来事をカメラに収め、写真と文章で紹介。時に、ニカラグアやフィリピンでゴミ捨て場に暮らす人びとを、グアテマラで内戦を経験した人びとを、ビルマ軍事政権による少数派民族に対する弾圧に抵抗する武装組織を、ビルマ民主化の指導者アウンサンスーチー氏などを、氏が実際に現地へ赴き、自身の目で見て取材した“事実”を私たちに届けてくれる。


撮影:宇田有三
Vol.155 連載シリーズ 129「アウンサンスーチー氏の解放の喜び」