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あなたの言いたいこと

Vol.221/2016/06

今号は、前号(vol. 220)の投稿に対する投稿が2件、寄せられました。

「5月号で国際結婚について悩んでおられるかたへ」

 貴方の心の中では、もう結婚するという結論が出ておられるのでしょう。たとえ日本のご両親のことを考えて結婚を踏みとどまったとしても、きっと“あの時、結婚をしておけばよかった”という後悔をずっと持ち続けて生きてゆかれるでしょう。国際結婚がどうのこうのという前に、普通、日本での結婚をする場合でも常識的に調べておく調査をされてから、国際結婚について考えてみられてはどうですか。

1.相手の経済状況
2.相手の仕事の状況
3.相手が初婚か、再婚か、子供はいるのか
4.自宅は持ち家か 等々

 あなたの英語力がどれほどのものか分かりませんが、今のオーストラリアの経済状況、そしてあなたの年齢を考えると、就職は厳しいものがあるでしょう。ということで、彼の収入であなたを食べさせていけるのかどうかなどを冷静に考える必要があるためです。もちろん、貴方がそれなりの蓄えを持参すればいいのかもしれませんが。

 長年オーストラリアに住んでいます。幸せな国際結婚をなさっている方も多くいらしゃいますが、不幸なケースもたくさん見てきました。オージーの彼氏にまとまった金銭を貸して、ビザが切れて帰国、返金を求めに戻って帰ってきて、彼の家に行ったところ、他の日本女性と住んでいて、警察を呼ぶぞと追い返されたワーキングホリデーの方。結婚したものの、彼は仕事も休みがち、金銭にルーズで、子持ちで離婚。DVで殺人事件になった例など。

 昨今、日本のテレビで、国際結婚で海外に暮らす日本人妻のレポート番組などが多く、あたかもバラ色の国際結婚のように見られる傾向があります。特に日本人は、欧米人崇拝意識があり、白人イコールよい人、若い子に至っては白人のハーフの子どもを産みたいから国際結婚にあこがれる始末。冷静に検討して、後悔のない人生を歩んでください。

<投稿者>とし 男性




「2016年5月号掲載“国際結婚について”に対して投稿させて頂きます」

 “経験者”として言わせて頂きます。
 一足飛びに“結婚”と考えずに、まずは一緒に暮らしてみることをお勧めします。貴女(そして私)の世代では、結婚もしないのに同棲するのは抵抗があるかと思いますが、私たちの年齢ではもう世間体は気にしなくて良いと思います(但し、性病はもらわないように気をつけて下さい)。それよりも大事なのは、“一緒に暮らしてみることでいろいろ見えてくるものがある”ということです。特に大事なのは次の点です。

1) 巧妙な結婚詐欺ではないか
2) 2人の関係が壊れた場合の貴女の身の振り方をどうするのか
3) 周囲の人達の偏見に耐えられるか

 1)については、貴女のように結婚の機会がなくてある程度まとまった銀行貯金を持っている中年女性が一番狙われるのです。結婚をちらつかせて金品を巻き上げようとする男性が世間には沢山います。オーストラリアでは、日本人は金持ちだと思われているので、特に狙われるのです(私も“オーストラリアに住みたくて、オーストラリア人の男性と結婚したがっている金持ち未亡人”と勘違いされて、ちょっかいをかけられたことがあります)。結婚したからといって、油断はできません。オーストラリアの婚姻の法律は、日本の婚姻の法律と違います。日本では夫婦が合意しないと離婚できませんが、オーストラリアでは一年間完全に別居すれば、どちらかが一方的に離婚の手続きが取れるのです。よく有る例ですが、夫が外国へ逃げて、一年後にオーストラリアの家庭裁判所に離婚の申し立てをしたら、普通は離婚が成立します。妻は離婚を阻止することができません。そういう夫は、通常は夫婦の銀行貯金を持ち逃げしています。外国へ持ち出されたお金は取り返せないのが常識です。妻にしてみればたまったもんじゃないけど、それが現状です。気をつけても、騙す男も巧妙だから、騙される時には騙されるので、その場合は“人生修行の良いレッスンだった”と諦めるしかないです。ヒドイでしょ。

 2)については、離婚されないまでも、死別する場合もあります。性格の不一致で別居することもあります。その場合、オーストラリア人男性との婚姻によって貴女がオーストラリアの永住権を取得していれば、Centrelink(オーストラリアの福祉事務所)に生活費の支給を申請できます。支給が認められたら最低限の生活費を受給できますが、そこまでしてオーストラリアに住み続けたいかどうかは貴女の気持ち次第です。貴女から離婚したければ、一年間完全に別居(日本に帰ってしまうとか)してからオーストラリアの家庭裁判所に離婚の申し立てをすれば、通常は離婚が成立します。

 3)については、貧しい国(東南アジアの国々やヨーロッパの一部の国)の女性達がオーストラリアの永住資格(ひいては国籍)を取得する目的でオーストラリア人の男性と結婚する場合があります。そうすれば、本人はオーストラリアで裕福な生活ができるし、本国の家族も呼び寄せることができるからです。それで、オーストラリア人の一部の人達は、オーストラリア人の男性と結婚するアジア人の女性を蔑んでいます。オーストラリアではあまり人種差別はないけれど、私もそれで嫌がらせをされたことがあります。ここではっきりさせておきますが、私は独身時代にオーストラリアへ来ました。正社員に採用されたので、その会社が永住権を取得してくれました。オーストラリア人の男性と出逢って結婚したのはその後です。私はオーストラリア人の男性との結婚によって永住資格を取得していませんから、堂々と胸を張って「私は違うわよ!」と言って、そんな偏見はビンビン撥ねのけています。大多数のアジア人妻は、オーストラリア人の男性との結婚によって永住資格を取得していると思います。それで、時として、偏見を持った人達に蔑まれて苦しんでいます。これはウクライナからお嫁に来た女性の例ですが、オーストラリア人の夫の横暴に耐え切れなくて離婚した時、彼女は離婚前にオーストラリア国籍を取得していたので、夫から「お前はオーストラリアの国籍を取得が目当てで俺と結婚したのだ!」と罵られて嫌な思いをさせられました。

 要するに、私が言いたいことは、『国際結婚には要らぬオマケが付いてくる』ということです。

<投稿者>匿名希望 63歳 女性




「オーストラリアの良いところ」

 「松本人志のすべらない話」が大好きです。なんで出演者たちは、あんなに面白おかしく話ができるのだろうかと、いつも感心しています。舌も噛まずに、話が上手にできるということは、頭の中ですでにストーリーがでできているんでしょうね。あの緊張の中、計算された、行き当たりバッタリではないプロセスが頭にあるということは、彼らはみんな天才ですね。ということは、文章を書かせても、上手に書くんでしょうね。私は、頭も悪く、なので文章も上手ではないけど、息子とのエピソードを紹介します。オーストラリアにいて、良かったということです。

 その1
 「クラスの男の子みんなで、サッカーの話をしていたんだけど、ある選手の話になって、ひとりの男の子がこの選手は“君の国でプレーしている”って。僕はそんな選手、知らないと言ったんだ。でもみんな、“君の国だ”って言い張るんだ。顔も見せてもらったけど、僕は知らなかったよ…」は、夕飯の時の会話。そこで、“もしかして”と思い、私が携帯でその選手の顔を息子に見せたら、「そう、この人!」と指を差していました。その選手とはTim Cahillで、中国でプレーしているオーストラリア人選手でした。息子の友達みんな、日本と中国がごちゃ混ぜになっているのでしょうね。一昔前でしたら、JapanとChinaを間違えることはなかったでしょうけど。しかし、Japanと言われても、今やOne of themで、そう自慢できる国ではなくなってしまったのでしょうか…。感慨深いですが。

 その2
 朝、息子の学校に送りに行った時、同じように送りに来ている親たちの車で駐車場はいっぱいでした。そんな朝の忙しない状況の中、一台の車がほぼ2台分のスペースを使って車を止め、その車の持ち主と思われる女性は、おそらく子どものクラスメートの親と大笑いしながら立ち話をしていました。道には、駐車スペースの空きを待つ車で大渋滞し、私が運転する車もその一台でしたが、その光景を見ながら皮肉を込めて「あ〜あ、しょうがないか、オージーだもんね…」と、息子にため息交じりに愚痴ると、「Daddy、彼女はクラスメートのお母さん。She is Germany」と。さすがに、笑うしかありませんでした。息子の日常は、日本対オーストラリアといったちっぽけな世界ではないんだなあ、と思いました。

 ということで、移民の国、オーストラリアならではの話だと思います。日本の常識は、世界では通用しないということも日々、感じる今日この頃です。

<投稿者>SASA 44歳 男性