パースエクスプレスVol.130 2008年11月号

 今や持たない人がいないと思えるほど普及しているのが、携帯電話である。必要とあれば、いつでも相手と通話が可能とあって、便利この上ない。長時間のおしゃべりまでが携帯電話で行われる時代となったのである。しかし、この携帯電話も使用する場所をよくわきまえないと、思わぬことになってしまう。ここ西オーストラリア(WA)州でよく話題となるのは、車の運転時の使用だ。片手で携帯電話を保持しながらの運転は危険行為と見なされ、運転中の片手保持使用の禁止、取り締まりが強化されている。車社会であるオーストラリアで今、運転時の携帯電話使用がどう扱われているのだろうか。

WA州交通安全協会の調査によると、携帯電話を使用しながら(ハンズフリーを含む)運転した場合、事故にかかわるケースが通常運転時の4倍にまで跳ね上がるという。その主な理由として、ドライバーの判断力の欠如、反応時間の遅れ、道路状況把握不足、スピードコントロール不足などが挙げられている。確かに都市部などの複雑な道路状況下で、携帯電話を使用しながらの運転には危険が伴うことだろう。  WA州でも携帯電話を手で保持しながらの運転は交通違反となるが、「昨年、同州で罰金を科せられたドライバーは15,953人でその前年の12倍以上にも上った。これに対し、WA州警察は、今年3月1日より罰金額をこれまでの100ドルから250ドル(16,250円、A$1=65円)にまで引き上げたが、10月7日現在までの違反件数は10,809件で、昨年の同時期に比べてわずかに減少したに過ぎない(11月3日、The West Australian、online)」という。

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