パースエクスプレスVol.116 2007年9月号

近年のテクノロジーの進歩には驚かされるばかりである。車を初め、コンピューターや家庭用品に至るまで、様々な工夫がなされ、人々の生活はますます快適になっている。ここオーストラリアでも、新しい技術がどんどん導入され、一般家庭にもかなり普及している。そして最近、特に目を見張るのは携帯電話の進歩である。多機能を備えた携帯電話は、もはや携帯の娯楽箱とでも呼べそうな代物だ。好奇心旺盛な若者なら、誰だって興味を持つであろう。しかし、この多機能携帯電話がここオーストラリアの学校で問題化している。今回はこの多機能携帯電話を使用する生徒が学校にどんな影響を与え、社会問題化しているのかを探ってみた。

 単純に電話機能だけを考えても、携帯電話は大変便利な物である。場所を選ばず、いつでも必要な人と連絡が取れる。特に最近は、親が携帯電話を使って子供の安全を確かめることも当然のようになっている。学校へ子供を車で迎えにいく場合も、携帯電話で場所と時間を確認するのが一般的だ。子供は、携帯電話を護身用として親から与えられる場合もあるだろう。しかし、多機能の携帯電話となると話は変わってくる。カメラ、ビデオ、ステレオ、テレビといった機能を備えた物になると、携帯電話が高級玩具に変身する。これさえあれば、生徒は退屈な授業も十分過ごせるというわけだ。まあ、個人で楽しんでいるうちはまだいいのだが、最近、特に問題になっているのは、カメラ機能を使用して無許可で他の生徒や教師を撮影し、その画像を特定のウェブサイトに流すといったことだった。「マーク・マクゴーワンWA州教育大臣は、WA州の学校教室内での携帯電話使用禁止のガイドラインを導入する(8月25日Sunday Times Online)」といった発表に至ったのも、生徒による学校内での悪質な携帯電話の使用が後を絶たないためであろう。以前にも、テキストメッセージで仲間に呼びかけ、暴力事件にまで発展したケースがあったが、携帯電話も悪用されることが少なくない。

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