日本でもスピードカメラはかなり普及している。「Hシステム」と呼ばれる高性能のスピードカメラが高速道路や主要道路に増設され、移動式「オービス」は一般路上での“ネズミ捕り”に使用されている。最近では「公開交通取り締まり情報」がサイトに流されたり、Eメール配信により検問や取り締まり情報が無料で受けられるサービス「満点くん」などもあり、交通安全の強化が試みられている。利用者の中には「捕まらない」ということよりは、日頃の運転により注意するようになったという声もある。こういった公開情報が結果的には交通安全に効果を示しているようだが、ここパースでの試みとは対照的である。もっとも道路事情や車の使用環境が両国ではかなり異なっているわけだから、単純には比較できないだろう。
  社会で車が使われる限り、スピード違反は避けられないことだが、意図的にスピードを出し、公道でレースをするような連中は締め出す必要があるな。未公開のスピードカメラで効果が出れば、それはそれで大成功だろう。しかし、別の対策として、パースのこういったスピード狂には、郊外にもっと手ごろに利用できるようなサーキットでも提供してやったらどうかな。しっかりした管理の元で走らせてやれば、満足するだろうし、公道での暴走も減るような気がする。スピードに魅せられ、未熟な運転で事故を起こし、命を失う若者を少しでも減らすためにも、もっと社会全体で対策を考えていかなければならないと思うな。

<筆者のプロフィール>
東京生まれの元祖ワーホリ。日本企業のエンジニアを辞職し、日豪で計3年間の修行の後、日本語教師となる。パース在住15年、日本語教師歴11年。ペンネーム「ブッシュウォーカー」。

 

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