2003年9

ビザ申請時の健康診断について

 先日開催された、DIMIA(移民局)主催によるビザコンサルタントのためのセミナーの席で、オーストラリア公共医療サービス(Health services Australia)の関係者が、ビザ申請におけるDIMIAの健康診断についてある発表を行いました。その中で、ビザ申請者は過去の医療歴(治療や手術歴など)を明確にし、医療記録の確認の必要性があると提案しました。というのも、過去の医療記録がはっきりしていれば、ビザ取得までの時間が短縮されるといった理由からです。

 通常、ビザ申請者が健康診断を受ける場合、まず最初にレントゲンを撮り、それから全体の検査を受けるという2つの段階を踏まなければなりません。実際、この時点でビザの審査は大方終了しているということもあり、多くの申請者はビザの認可までそれほど時間を要さないと思っていますが、例外も数多くあります。例えば、レントゲン検査や健康診断で異常が発見された場合、その結果はキャンベラに送られ、そこでビザ認可の決定がなされることがあります。胸のレントゲン検査は、結核の有無には非常に重要で、結核の兆候が見えてもビザ取得が出来ないというわけではありませんが、結核の危険性を確実に排除するために一定期間の治療を受けるという条件のもと、ビザが発給されます。このように健康診断上で問題が発生した場合、ビザ取得までに何ヶ月もかかる可能性があります。

 また、治療費用に関する提案も挙げられました。基本的に、永住権申請者の場合、その人の治療にかかるオーストラリア側の負担額により、ビザ取得への難易が判断されます。これは、必然的に一時滞在ビザ申請者よりも永住権申請者の方がより健康診断が厳しく行われることを意味します。
 永住権申請に対しては、連邦医療役員(Commonwealth Medical Officers)が健康診断の結果を審査します。申請者の健康状態に問題があった場合、それが悪化するのか、オーストラリアの医療システムに著しい負担をかけるのか、または看護措置が必要となるのか等を判断します。ビザの申請を考えていて、何らかの病歴を持つ人は、どんな些細な記録でも集めておくことをお勧めします。この記録によって、医師はより迅速にあなたの健康状態を判断することが出来、ビザ取得までの道のりが多少容易になるでしょう。

近年、移民法は度重なる変更がされてきました。よって、最新の情報を得るためにもビザに関する質問や悩みなどは、専門家(ビザコンサルティング)にご相談することをお勧めします。本文は、Gorshu Pty Ltd(移民省公認登録番号9791459)の資料提供のもと掲載しております。ビザに関するお問い合わせは、オンラインビザ相談ページ

 

2003年9月
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