2003年5

新家族ビザについて

この度、親(家族)の移住を希望するオーストラリア市民権保持者と永住権保持者へ朗報となる新家族ビザの制定がDIMIA(移民局)より発表されました。

近年、度重なる議論を繰り返してきたビザの1つに家族移住に関するビザがありますが、DIMIAは移民計画総数を個人のスキルに対するビザに力を入れ、家族関連のビザについては減らす傾向で動いていました。その様なことから、現在でも家族ビザの発行は深刻な順番待ちを引き起こしています。例えば、毎年5,000ビザまで家族ビザの申請が認可されるはずが、500ビザしか発行されていないのが現状です。つまり、すでに申請を終えた多くの人(両親)が、ビザ発給までに多くの歳月を費やしているということになります。これは、『capping(発給されるビザの封じ込み)』、『queuing(ビザ取得への順番待ち)』と言われ、ビザを待ちつつ歳を重ねていくオーストラリア市民権保持者や永住権保持者、そしてその両親へ多くの苦難と心痛を与えてきました。

オーストラリアへの高齢両親の移民数を制限しようとしている政府の主な理由として、オーストラリア社会を圧迫する医療費の負担が挙げられています。基本的に高齢移民は、オーストラリアの医療制度を利用することが可能であり、その費用負担のしわ寄せは、オーストラリアの納税者に及ぶことになります。そこで、政府の政策目標と高齢両親へのビザ発給の帳尻合わせとして、DIMIAは『コントリビュートリー・ペアレント・ビザ(拠出型家族ビザ)』と呼ばれる新しいビザの導入を発表しました。

新しく施行されるビザの区分は、2つの国外申請型ビザ(国外申請を条件とする)と2つの国内申請型ビザ(国内申請を条件とする)から成ります。国外申請型ビザは、①コントリビュートリー・ペアレント・ビザ(移住)143分類と②コントリビュートリー・ペアレント・ビザ(一時滞在)173分類と呼ばれ、国内申請型は①コントリビュートリー・ペアレント・ビザ(居住)864分類と②コントリビュートリー・ペアレント・ビザ(一時滞在)884分類と呼ばれます。これらの新しいビザは2003年7月1日から施行されます。

新型ビザと現行ビザ(こちらも継続していく)の大きな違いは、申請料金と発給数の2点となっています。新しく施行される新型ビザでは、1人当たり$25,000の申請料が必要となります(現行ビザでは$1,050のみ)。また、ビザの保証人は10年間の保険をかけなければなりません(現行ビザでは2年間のみ)。保険金も$10,000と高額になりました(現行ビザでは$3,500)。しかし利点として挙げられるのは、より多くの発行数が確保され、発給までに要する時間が短縮されるということでしょう。

実際、この新型のビザを発給する目的として、申請者に予想される医療費・社会保障費の一部を負担してもらうことと同時に、ビザ取得までの待ち時間を短縮化するといったことがあります。新しい料金システムは高額となっていますが、それでもオーストラリアに移民する高齢両親に対してかかるであろう医療費・社会保障費の20%にも満たないといわれています。

今回本誌で紹介した内容はごく基本的な概略で、考慮されるべき他の要素はまだまだあることをご留意下さい。また、更に詳しくお知りになりたい場合は、専門家にお問い合わせ頂くことをお薦めいたします。

近年、移民法は度重なる変更がされてきました。よって、最新の情報を得るためにもビザに関する質問や悩みなどは、専門家(ビザコンサルティング)にご相談することをお勧めします。本文は、Gorshu Pty Ltd(移民省公認登録番号9791459)の資料提供のもと掲載しております。ビザに関するお問い合わせは、オンラインビザ相談ページ

2003年5月
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