2000年9月
高田 春男(仮名)1974年7月4日(26歳) フリーター(建築業)
高田 冬美(仮名)1972年8月10日(28歳) 主婦
 日本からお便りします。約2年前にワーキングホリデービザで渡豪し、今の主人とそこで知り合いました。帰国後結婚し、現在妊娠9ヶ月となりますが、実際オーストラリアを肌で感じ、オーストラリアへ住みたいという思いは日々募るばかりです。そこでこれから生まれる子供にとっても、将来は是非オーストラリアで生活したいと思っております。最初はビジネスビザ(職種問わず)でも構いませんので、どのようにしたら永住権を取ることができるのでしょうか。教えて下さい。

 お便り有難うございました。まずこの様な質問は、非常によく聞かれることだ
という事を最初にお伝えしておきます。つまり高田さんと同じ状況で、オーストラリアに住みたいと思っている方が非常に多いというのが現状でしょう。
では実際にこの質問の答えに入ります。単刀直入に申しますが、現状では直ぐにオーストラリアの生活を始めるのは無理でしょう。そこで、どのような手順を踏むことでビジネスビザや永住権を取得できるかをご説明します。

(1) リサーチ
 この高田さんのケースでは、永住権を考えるより、まずビジネスビザ取得を目標にすることが先決でしょう。そして、そのビジネスビザでもどのカテゴリー(職種)のビザを取得するのかを調べる必要があります。
(2) 資格
 高田さんはご結婚されていますが、ご主人、または奥さんのどちらでも構いませんので職業に付属する資格が必要になります。例えば、コックならば調理師免許、建築業なら1、2級建築士等がそれに該当します。また、大学で建築学を専攻し、修士をとられているとなお良いでしょう。
(3) 経験
 自分がオーストラリアで就くであろう仕事の経験を持っていることも大前提になります。またこの経験も、書面で証明できる経験が最低条件となります。

 上記の3点を満たしていない場合は、まずは長期プランを立てることが必要です。最低でも、ビザ申請までに3〜4年の準備期間がかかると思ったほうがよいでしょう。

ステップ1』 職業の選択
 今現在で特にこれといった職業を決めていないのでしたら、まずはオーストラリアで自分は何ができるかを考え、その職業がオーストラリアで必要とされているか否かを調べる必要があります。つまりオーストラリア政府としては、職業不足のエリア(職種)に人員を増やすことが移民を受け入れる最低条件なので、職業過多のエリアを選択することは得策ではないということです。その職業一覧を調べる手段としては、オーストラリア移民省のホームページのSkilled Occupations List(A$10)を参照することをお勧めします(www.immi.gov.au)。

ステップ2』 経験と資格
 職業の選択をし、その職業がいかにオーストラリアで必要とされているジャンルのものかを見極めた後、その職種で経験を積む必要があります。そして、そのジャンルでの資格取得も大切な条件となります。この経験と資格がオーストラリアで就く仕事に直接関わっていなければなりません。

ステップ3ビザ「Skilled Independent Category Visa」の申請
 この「Skilled Independent Category Visa」は俗にいわれる、ビジネスビザというものです。このカテゴリーでは、例えばいくら資産を持っていても取得することはできません。つまりこのビジネスビザ取得は、その個人が持つ能力(職業)次第という訳です。

 以上の『ステップ1』『ステップ2』『ステップ3』を踏むことがオーストラリアで生活するための最も近道と言えるでしょう。

2000年9月
※ 掲載されている記事は、執筆当時の情報となっておりますのでご了承ください。

近年、移民法は度重なる変更がされてきました。よって、最新の情報を得るためにもビザに関する質問や悩みなどは、専門家(ビザコンサルティング)にご相談することをお勧めします。




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