一体、これはどういうことだ。まるで、彼らはその社会の一部である軍が何をしようと、一向に構わないという態度である。自分の生活する場が戦場になり、そこで生活せざるを得ない人のことは目に入っていないようだ。イラクにも、クエートにも人が生きているということが眼中にはないようだ。
 ベトナム戦争時に起こった反戦運動への経験を生かして米国政府は、「湾岸戦争」に関しての情報操作をしたといわれている。その影響もうかがわれた。
 私は、この「湾岸戦争」が米国にとって何から何を守りたかった戦争なのかが理解できない。自由や平等、平和を守る為ではなかったようだ。

民主主義を旗印に動く米国とその主導の元での多国籍軍は、実際クルドの人を見殺しにしたのだから。
 私がこの「湾岸戦争」で感じたのは、反戦から戦争支持へと移り変わった、その当時の米国(東海岸)の「風潮」であった。ああ、こういう風にして戦争は支持されていくのだなという印象であった。そのことを一番脅威に感じる。そこには大儀も、思想も、主義・主張もなかったからだ。

   


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