これまで天災、事故、テロといったネガティブな内容を扱ったものが続いてしまったけれど、ここでちょっと楽しい話題に変えてみようかと思う。今回はスポーツ、それもサッカーに焦点を当てよう。これは筆者のサッカー好きもあり、独断と偏見もありでオーストラリアのプロサッカー、Aリーグを一観戦者として、日本と比較しながら紹介していこう。一度はこの誌面で書かせて貰いたかったということもあり、暴走しなければいいんだけどね。

以前、本誌でも特集されたんだけど、今年8月からオーストラリアのプロサッカーがAリーグという名に変わって誕生した。これまでもプロリーグはあったが、運営上の問題とかがあり、2年前に幕を閉じ、1年のブランクを経て、今年復活したわけだ。全部で8チームというコンパクトなリーグだが、高いレベルを目指すなら、 初めはこれくらいの方がいいかもしれないな。さて、新リーグの誕生となると、ファンは開幕戦に期待してしまうだろう。日本のJ リーグは、開幕戦の時なんて、ドラマチックに演出されていて、 ちょっといき過ぎと思うほどすごかった。筆者も8月26日、地元パースグローリーの開幕戦に出かけてきたが、実はちょっと心配になってしまった。客の入りが今一つなのだ。サッカーフリークはいても、もっと一般客がいなくてはリーグやチームをサポートできないだろう。以前、Jリーグでも潰れてしまったチームがあったのを覚えているだろうか。

さて、筆者も開幕戦以来、パースでの試合を観戦しているが、今回は嬉しいことに地元パースグローリーに日本人選手が入団したことだ。やはり1人でも注目の選手が出ると、観戦にも力が入ってしまうよな。日本人選手として頑張ってほしいという期待感が自然に出てきてしまう。チーム内で、彼は他の選手に比べて一回り 小さいが、スピードとテクニックで勝負するタイプだろう。ここの選手は当たりが強いので、それを避けるためにも、玉離れを早くしなくてはならないが、それには瞬時の判断力も要求されるわけだ。まあタイプとしては、かつての小柄な大選手、リトバルスキー(元西ドイツ代表、現シドニーFC監督)やジレス(元フランス代表)とイメージが重なってしまうな。彼も、現在ではスタメ ンで出場することも多くなり、他の選手からも信頼されているようだ。これからが楽しみだが、何より彼の初ゴールをパースで見られれば最高だよな。試合ごとに観客も増えてきているし、日本人観戦者も随分見られるようになった。何やら日本人が集まる観客席を選手名にちなんで「イシダ・コーナー」と呼ばれるようになったみたいだから、一般のグローリーファンも彼に注目してい るはずだ。

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